母乳が出る仕組み母乳育児

ママになるなら知っておきたい【母乳育児】母乳の量の目安:「母乳が出る仕組み」と「たくさんの母乳を出すコツ」

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たくさんの母乳を出すコツ 母乳が出る仕組み

女性の多くはママになることがわかると、赤ちゃんのためになる知識を蓄えようと勉強を始めます。

とくに赤ちゃんの口に入る母乳やミルクについての情報には敏感になるのではないでしょうか。

母乳育児

「母乳育児がいい」と言われれば「母乳100%で育てよう」と張り切る人もいます。

しかし母乳は,誰もが出産すれば簡単にできるわけではないのです。

今回は,母乳育児の原点になる「母乳が出る仕組み」についてお話しします。

母乳育児

 

母乳育児:母乳を出すホルモン

母乳は,

  • プロラクチンという「母乳を作り出すホルモン
  • オキシトシンという「母乳を外へ押し出すホルモン

のふたつが揃うことで、初めて出すことができるのです。

このふたつのホルモンは,出産したら自動的に出てくるものではありません。

プロラクチン

母乳を作り出すホルモンであるプロラクチンは,赤ちゃんとともに胎盤が出ることで活性化されます。

そして、母乳を外に押し出すホルモンであるオキシトシンは,赤ちゃんが吸いつく刺激によって活性化するのです。

オキシトシン

オキシトシンは,母乳を外に出す役割だけでなく、子宮を収縮させる働きもあります。

産後の子宮は大きいため、収縮させることで元の大きさに戻すことができるのです。

赤ちゃんは,生まれたばかりのときは吸い付く力が弱く、上手に母乳を口に入れることができません。

つい、たくさんの栄養を赤ちゃんに与えるために、ミルクに切り替えたり、搾乳して哺乳瓶で母乳を与えたりしたくなりますが「吸い付かせる」という行為がママにとっても赤ちゃんにとっても大切なのです。

最初のうちは上手に吸い付くことができなくても、何度もやっていくうちに赤ちゃんも吸い付きがうまくなり、ママも抱っこの仕方がうまくなってきます。

母乳 ホルモン

 

母乳育児の基本はたくさんの母乳を出すこと

「母乳をたくさん出すためにはたくさん食べること」と思っている人も多いのですが、食べた分だけ母乳になるというわけでもないようです。

母乳をたくさん出すためには

母乳を作るためには,たくさんのエネルギーが必要になるため、ママが栄養を摂ることは確かに大切です。

BUT しかし 母乳を作り外に出すためには,すでにお話しした「ふたつのホルモン」を活性化させる必要があります。

母乳を作り出すホルモンは,出産と同時に活性化します。

「母乳が足りていない」と悩んでいる人は,作られる母乳の量が少ないと悩んでいるわけではなく、外に出て赤ちゃんの口に入る母乳の量が少ないと悩んでいるのです。

オキシトシン

母乳を外に出すホルモンは「オキシトシン」です。

オキシトシンは,赤ちゃんに吸い付いてもらうことで活性化します。

母乳は,赤ちゃんに吸い付かれることで外に出ることができるのです。

たくさんの母乳を赤ちゃんに与えたいと思うならば、とにかく「吸わせること」がポイントです。
母乳 オキシトシン

 

母乳育児のトラブル

授乳で乳首が切れる

とにかく赤ちゃんに吸ってもらおうと思い、一日中吸われていると乳首が切れてしまうこともあります。

痛みを感じるようならば、無理に続ける必要はありません。

傷が治るまでは,母乳を搾乳して哺乳瓶で与えてもいいでしょう。

乳首から直接飲むだけでなく、哺乳瓶からも飲めるようになっておくと、ママ以外の人に授乳をお願いすることもできるようになります。

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乳腺炎

また、母乳はしっかりと作られているけれど、外に出せない状態が続くと乳腺炎になってしまうことがあります。

乳房の張りが強く、熱を持っているように感じたら医療機関を受診しましょう。

 

無理はしないこと

 
母乳育児は,簡単なようで難しいものです。

母乳育児ができないと、つい自分を責めたくなりますが、最近は粉ミルクも進歩しています。

「母乳がダメならミルクがあるから大丈夫」と思いながら、気楽に母乳育児を楽しんでみてはいかがでしょうか。

母乳の量の目安

赤ちゃんを大きく育てるためには「たくさん飲ませてたくさん寝かせる」ことが大切だということはわかっていても、具体的にどれだけの量を飲ませればいいのかはわからないものです。

今回は,初めてママになる人が悩みやすい母乳やミルクの量と時間についてお話しします。
 
 

母乳は出る量も飲む量も成長と共に変化する!

出産直後の母乳は少量しか出ません。

出がいい人は,ポタポタと落ちてしまうほど出ることもありますが、たくさんの量が出ても赤ちゃんは少ししか飲むことはできないのです。

BUT しかし 量は少なくても産後数日間の母乳には栄養がたっぷりと含まれています。

初乳

産後数日間出てくる母乳は,初乳といわれる黄色い母乳です。

脂肪分が多いため、黄色く見えます。

初乳は,少しでもいいので、できるだけ赤ちゃんの口に入れてあげるようにしましょう。

産後数日経つと、母乳の出る量が増えてきます。

さらに色も黄色から白色に変わるのです。

白色になった母乳は,黄色い初乳よりも栄養が落ちるとも言われていますが、赤ちゃんの飲む量も増えてくるため、赤ちゃんの体に入る栄養量としてはさほど変わらないのかもしれません。

母乳は哺乳瓶で与える粉ミルクとは違い、数字で飲んだ量をはかることができません。

母乳の量 少ない

母乳の量の目安:ホントに吸ってるの?飲めてる?

「吸っているように見えるけれど、実は全く飲み込めていないのではないか」と不安になるかもしれません。

そんなときには,吸い付いているときの赤ちゃんの口の周りを観察してみましょう。

赤ちゃんの口の周りと乳首の境目に母乳がじわっとしみ出しているようならば、しっかりと吸い付いて飲み込むことができていると考えられます。

体重増えている?

そして何よりも体重が着実に増えているようならば、しっかりと飲めているということです。

母乳は,与える時間や量を細かく管理しなくても、赤ちゃんの様子をみて判断することが大切です。

赤ちゃんが泣いて欲しがるようならば与えればいいし、満足して寝ているようならば起こしてまで飲ませる必要はありません。

赤ちゃんの飲み具合や飲んでいる時間を日ごろから観察しておくと、体調の変化にも気が付きやすくなるのです。

母乳は,与える量も時間も赤ちゃん次第なのです。

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母乳の目安と粉ミルクの量

粉ミルクは量も時間もちょっぴり管理

粉ミルクは,母乳とは違います。

缶に書かれている粉の量を守り、熱すぎないお湯で作る必要があります。

とくに「大きく育てたい」と思うママは,粉を多めに入れてしまうことがあります。

胃腸に負担をかけることも

BUT しかし 粉ミルクは粉が多すぎると赤ちゃんの消化が大変になるだけでなく、胃腸に負担をかけてしまうかもしれません。

また、粉ミルクは母乳と比べて、いくらでも作ることができます。

赤ちゃんが泣くたびに粉ミルクを与えてしまうと、常にお腹がいっぱいになってしまうでしょう。

月齢に適した量を

粉ミルクで育てるときには「いつ、どれだけ飲ませたか」をだいたい把握し、一日の量を月齢に適した量に合せるようにしておいた方がいいかもしれません。

粉ミルク 温度

粉ミルクは温度管理

また、粉ミルクは温度管理にも注意しましょう。

哺乳瓶にお湯を入れると、中の温度がわかりにくくなります。

調乳を終えたら、赤ちゃんに飲ませる前に必ず温度チェックをするようにしましょう。

温度チェックの方法は,手の甲に少量のミルクを落とし、じんわり温かいくらいがちょうどいいといわれています。

瓶の側面を唇にあてて温度チェックする人もいますが、瓶を隔てているためわかりにくいかもしれません。

 
 
産後しばらくは,赤ちゃんの飲める量が少なく、飲んでいる途中で眠ってしまうことも多いため、常に抱っこして授乳しているものです。

赤ちゃんは,だんだんと飲む量を増やしていきます。

必要な母乳をたっぷりと出せるようにするためにも、ママは栄養ある食事と規則正しい生活を心がけましょう。