大豆イソフラボン
女性特有の悩みには女性ホルモンが大きく関わっています。
女性ホルモンの代わりとなるものとして、細胞の老化を予防する抗酸化作用があるポリフェノールの一種『イソフラボン』が有名です。
イソフラボンは大豆に多く含まれているのが分っていて、日本人は海外の方に比べて、更年期障害の症状が少ないといわれています。
それは日常的に大豆製品を多く食べる食生活によるものと考えられています。
ホルモンバランスを崩した女性の救世主ともいわれている大豆イソフラボンですが、その大豆イソフラボンの型には2種類あります。
グリコシド型
イソフラボンは、糖が分子にくっついているかで吸収率が違います。
グリコシド型のイソフラボンは、糖が結合していて分子量が大きく、吸収には分解力が必要となるイソフラボンです。
納豆や豆腐、豆乳、きなこなどの大豆製品に含まれています。
イソフラボンの分子に糖がくっついているため、身体に吸収されるようにするためには、腸内細菌が糖を分解して、下記の「アグリコン型」のイソフラボンとなって初めて吸収される仕組みです。
ですから吸収スピードが遅く、6~8時間もかかってしまいます。
しかも腸内環境に個人差があるために、人によってはせっかく食べた大豆食品が約20%しか吸収されていないこともあり、もったいないことになります。
アグリコン型
グリコシド型のイソフラボンは分子に糖がくっついているために吸収されにくいことをお話しました。
ならば吸収されやすい形にするにはどうすれば良いか。
そのままだと吸収されにくい大豆ですが、発酵させることにより、イソフラボンの分子から糖を離れさせれば、吸収されやすい方になります。
その点、アグリコン型のイソフラボンは大豆発酵食品に含まれているので、分解済でどなたでも吸収されやすい形と言えます。
大豆の発酵食品といえば、代表的なのが味噌、醤油、納豆、テンペなどの発酵食品が思い浮かびます。
イソフラボンの分子から糖が離れているために、腸内環境にかかわらず誰もが吸収されます。
しかも胃や小腸でも効率よく吸収されるといわれています。
吸収スピードはとても速く、摂取後なんと2時間がピークと言いますので、さきほどお話したグリコシド型のイソフラボンより3倍も早い吸収スピードということになります。
更年期に摂取したいイソフラボンは?
アグリコン型のイソフラボンは女性ホルモンに似ているため、更年期障害の症状を和らげるには、アグリコン型を摂るのがおすすめとなります。
サプリメントでイソフラボンを摂る場合は、アグリコン型のイソフラボンであることをチェックすると良いです。
味噌・醤油・納豆などの食品を食べるのが効率よくイソフラボンを摂ることになります。
日本の朝ごはん、味噌汁、納豆(納豆)、卵焼きに醤油をかければ・・・どうでしょうか?
簡単だし、結構いいかもしれませんね。
さらに効率よくイソフラボンを摂取するにはやはりサプリメントから摂るのもオススメです。
ただし、サプリメントで利用するならアグリコン型イソフラボンであることをチェックすることを忘れてはいけません。
『華美幸年』は麹菌発酵大豆イソフラボン使用なので、どなたでも身体に吸収しやすい形で、さらに月桃葉エキスを配合しているサプリメントでおすすめです。
ダイゼイン型が吸収されにくい理由
さて、ダイゼイン型のイソフラボンを吸収するのには個人差があるとお話しました。
イソフラボンが体内に吸収されるにあたり、ある腸内細菌がカギを握っていることがわかりました。
その名は「エクオール産生菌」と呼ばれる腸内細菌です。
このエクオール産生菌を持っている人がダイゼイン型イソフラボンを摂取すると腸に吸収されますが、持っていない人は吸収されないということです。
その腸内細菌は誰もが持っているわけではなく、日本人でも50%しかいないということがわかりました。
しかも困ったことに、エクオール産生菌が腸内にいても元気に活動していないとだめなのだそうです。
つまりエクオール産生菌が腸内にいたとしても、菌の活動具合で吸収率が変わるということになります。
近年大注目の『エクオール』については、また別ページで詳しくご紹介したいと思っております。
大豆ブームが続いていますね!
私も大豆は大好きで日常的によく食べています。
豆乳ブーム、納豆ブームを経て、今回のブームはそのまんまの大豆を食べるのが人気のようです。
近年話題のベジタリアン・ヴィ―ガン料理に影響されて、肉を大豆に置き換えたり、あるいは肉の消費量を減らすために大豆や大豆加工品をうまく利用することが、最近の特徴のようです。
栄養はもちろん、大豆は飽きることがありませんし、料理の幅も広く扱いやすいのが魅力ですよね。
我が家は考えてみると、大豆そのまんまはもちろん、豆乳、豆腐、おから、味噌、納豆など、そういえばいつも何等かの大豆を食べています。
牛乳はさほど私達の身体にとって良いものではないという説を聞いてから、完全に豆乳派になってしまいました。私個人は、牛乳より豆乳の方が美味しいと思っています。
これまでさまざまなスーパーフードが紹介されてきましたが、大豆こそスーパーフードであることが見直されてきています。
しかも大豆は特別なものではなく、日常の食事に摂り入れやすいうえに低価格ですので良くことずくめです。
ここで改めて、大豆のすごさを書きてしてみますね。
大豆はタンパク質が豊富ですが、肉に比べると低カロリーであるため、ダイエット中の方にとっては強い味方になるでしょう。
メタボリックシンドロームである閉経後女性にとっては、肉を全部、もしくは半量を大豆に置き換えてみるだけで、血糖値やLDLコレステロール値が改善することが知られています。
大豆は野菜やキノコに劣らないほど食物繊維が豊富です。
不足しがちなカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが多いのも嬉しい限りです。
GIは食後の血糖値の上昇を示す指標。
大豆は低GI食品、大豆を食べると血糖値の上昇が穏やかになります。
したがって食事の始めに摂取するのがおすすめです。
イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似ているために、更年期障害や月経前症候群、月経痛などの女性ならではの悩み緩和に積極的に大豆製品を摂りたいものです。
ただし、実は大豆そのものではイソフラボンを吸収しにくいために、発酵している納豆や味噌などがおすすめ。
効率的にイソフラボンを摂り入れたい場合は、サプリメントを利用するのも手です。
大豆を一日に食べる量の目安
とはいえ、いくら栄養があるからといっても食べ過ぎはカロリーオーバーとなります。
目安としては一日50~80gを目安に食べるのがおすすめです。
またイソフラボンの過剰摂取は子宮内膜症や乳がんの発症リスクを高めてしまうことがあります。
サプリメントを摂り入れる場合は、食事で大豆食品を控えるなどのバランスをとりましょう。
《蒸し大豆のすすめ》
私が日常的に食べている大豆素材の中でも「蒸し大豆」は大豆の栄養素やうま味が残っているのでかなりおすすめです。
これまで大豆というと水煮が多かったのですが、それだと大豆の風味はもちろん、タンパク質やイソフラボンなど様々な栄養素が水の中に溶け出してしまいます。
その点、蒸し大豆なら水に溶けだすことは少ないので、大豆そのものの味はもちろん栄養も閉じ込められるので理想的です。
どのくらい違いがあるのかというと、次の表をご覧ください。
蒸し大豆 | 水煮 | 豆腐 | 豆乳 | 納豆 | |
---|---|---|---|---|---|
たんぱく質 | 15.5g | 11.4g | 5.4g | 3.7g | 15.9g |
食物繊維 | 8.8g | 6.7g | 0.4g | 0.1g | 7.1g |
大豆オリゴ糖 | 1.42g | 0.79g | 0.50g | 0.42g | 0g |
レチシン | 572mg | 575mg | 235mg | 141mg | 864mg |
ギャバ | 23mg | 3mg | 3mg | 0g | 2mg |
イソフラボン | 120mg | 62mg | 25mg | 12mg | 51mg |
日本食品分析センターのデータより
栄養成分の違いは一目瞭然で、大豆オリゴ糖やイソフラボンは水煮に比べて2倍、自律神経のバランスを整えるギャバは7.6倍も違うことがわかります・
このデータからも、便秘や下痢など大腸の調子が今一つな方や、更年期や生理痛など女性特有な悩みを持つ方こそ、蒸し大豆を積極的に摂りたいものです。
《蒸し大豆の作り方》
蒸し大豆は缶詰で売られていますが、自分で蒸す方がやっぱり美味しい!
蒸し器でも圧力鍋でもどちらでも簡単なので、ぜひチャレンジしてみてください。
大豆の戻し方は共通です。
時間は目安に過ぎないので、大豆を割ってみて芯があるかないかで判断しましょう。
- 大豆は結構汚れているので、両手のひらで擦り合わせるように洗います。
- 大豆はかなり膨らみます。大豆が水より上に出てしまうとムラになりますので、かなりたっぷりの水で戻します。
- 大豆を半分に割ってみて芯がなくなったら完全にもどったということです。温かい季節なら一晩、寒い気温だとまる1日かかることもあります。
左が芯がある大豆 右が芯まで給水された大豆
【蒸し器で蒸す方法】
- ざるに大豆を広げて湯気のたった蒸し器に入れ、50分~1時間を目安に蒸します。
火加減は弱めの中火~中火です。 - 指でつぶれるくらいになったら蒸しあがり。
硬さは好みです。 - 蒸し器はら出して荒熱を取ります。
【圧力鍋で蒸す方法】
- 圧力鍋の底に蒸し台を置き、戻した大豆を入れます。
- 圧力鍋を火にかけ、初めは強火で圧がかかったら火を弱め、5分加熱します。
- 圧が抜けたら置いておかずに、蓋を開けて確認します。
(圧力鍋に水をかけて冷やしてもOK)
柔らかい蒸し大豆にしたければそのままにします。 - 蒸し上がったら鍋から大豆を出し荒熱を取ります。
いずれも冷蔵庫なら3~4日、冷凍庫なら2~3か月持ちます。
小分けにして保存するといろいろ使えて便利ですよ。
大豆は身近にありすぎてうっかりしていましたが、魅力だらけなのですね。
大豆というと、煮豆くらいしか思いつきませんでしたが、大豆を肉に置き換えて考えると様々なレシピがあり、お料理意欲が高まります。
大豆イソフラボンを取るなら大豆ミート(ソイミート)
そのお肉のような食感で最近人気の大豆ミート(ソイミート)。
代替肉は栄養豊富な大豆を原料とし、ヘルシー志向の方や、ベジタリアン・ヴィーガンの方から火が付き、日本でも2019年ごろから拡がりを見せてきていています。
大豆ミート(ソイミート)はお肉の代用として使える上に、コレステロールがゼロなのも魅力です。
大豆が原料であることから、女性にとってうれしい女性ホルモンと似た働きのある「イソフラボン」を含み、更年期症状の緩和に役立つと人気です。
さらに精肉と違い、乾燥状態で常温であるていどの期間保存できるので災害時の非常食ととして買っておく家庭も増えているようです。
しかも低カロリー、ノーコレステロールであるため、ダイエットの強い味方となる魅力的な食べ物です。
大豆ミートは、
- 「大豆肉」
- 「大豆タンパク」
- 「ソイミート」
- 「ベジミート」
などと呼ばれており、 大豆からタンパク質を取り出し、繊維状にしてお肉のように加工した食品です
大豆を加工する段階で油分を圧搾しているので脂質の量も少ないのも魅力の一つとなっています。
大豆からできているのでヘルシーで食物繊維も豊富。良質なたんぱく質も摂取できます。いつものお肉を大豆ミートに変えるだけで、脂質やコレステロールを控えることができてダイエット中の方にもおすすめの食材です。
ただ、上手に戻さないと独特のにおいが気になることも。
メリット
- 栄養価が高い(高たんぱく、食物繊維やビタミンB群、ミネラル豊富)
- 大豆イソフラボンが豊富
- 食物繊維豊富
- コレステロール0で低カロリー
- 常温で長期保存可能できる
デメリット
- 独特の臭みが気になる
- 添加物が気になる
- 肉の栄養素は得られない
- 価格が高い
- 畜産業界は減収の可能性あり
近頃は大豆ミートという肉の代用品が、普通のスーパーマーケットで売られるようになりました。
昔は面倒な湯戻しが必要でしたが、近ごろの製品は下処理の手間いらずで手軽に使えるレトルトタイプもあり利用しやすいですね。
料理によって使い分けるので、ミンチタイプ、薄切りタイプ、塊肉タイプなど料理によって使い分けると良いです。
肉より保存性があるので、買っておくといざと言うときの強い味方になります。
【ミンチタイプ】
ミンチタイプは粒状になっているタイプで、ハンバーグやパスタ、キーマカレーや麻婆豆腐などに向いています。
【ブロックタイプ】
ひと口大のお肉の形をしているタイプで、酢豚やカレー、唐揚げなどにピッタリです。
【フィレタイプ】
薄切り肉のような形をしているタイプで、回鍋肉や生姜焼き、野菜炒めや煮物などにピッタリです。
臭いと感じる方は戻し方を見直してみて
大豆ミートの独特のにおいが気になるという方は、ぜひ戻し方を見直してみて下さい。
大豆ミート(ソイミート)は下準備の方法によって仕上がりの味が大きく変わってきます。
- 乾燥大豆ミートを水やぬるま湯につけてもどします。
- ぬるま湯につけてもどした乾燥大豆ミートを熱湯に入れ、中火で3分くらいゆでるミンチタイプよりブロックタイプの方が長めに茹でます。
- 火が通ったらザルにあげます。
- ここでしっかり水洗いし、大豆臭さ、黄色っぽさがなくなるまで絞り洗いをしてください。
ここが重要ポイントです!この時点で丁寧に絞りながら洗うことにより臭みが取れます。 - しっかり絞って下味をつけて、あとはお好きな料理にお使いください。
臭みを取るポイントは「絞り洗い」にあります。
高野豆腐の戻し方と同じで、黄色い濁った水が透き通るまで何度も水を変えながら洗うことがコツです。
多めに戻しておいて、冷蔵保存するという手もあります。冷蔵保存するときはビニール袋に平に入れ、使うぶんだけ手で割れるようにすると使いやすくなります。
≪自宅でできる大豆ミートの作り方≫
市販の大豆ミートの添加物が気になるという方は、ご自分で大豆ミートを作ってみませんか? 実は木綿豆腐を凍らせるだけで、簡単に大豆ミートができてしまいます。
手作りなので安心ですし、なにより安価にできてしまうのでおすすめです。
<作り方>
-
- 木綿豆腐を水切りする。
- バットなどに並べて凍らせる。
- 凍ったら電子レンジで解凍。
- 好みの大きさに切る、裂いて完成。
挽肉のようにしたい場合はそぼろ状に。
大豆ミート(ソイミート)みんなのレシピ
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出典:
マルカワみそ
大豆イソフラボンとは